ぴぴえるによるOW語り

時々OW以外のことも書きます。

【OWコミュニティ大会】準優勝しました。コーチ枠としてのレポート

 先日、かにぱんさん主催のNext Gen Community Cup(以下NGC)でコーチ枠として出場し、準優勝を飾ることが出来ました。元々、コミュニティ大会にはいろいろ出場させてもらいましたが、準優勝まで行ったのは初めての事でした。ただ、今は正直に言うと準優勝した嬉しさよりも決勝で負けてしまった悔しさみたいなのが大きいです。(出てるわけじゃないんだけどね)

 今回はその大会でのコーチングを通して、僕が学んだ事や大会当日までのメタの変遷やマップレビュー、戦術などを話していこうかと思います。

メタの変遷について。

 僕と他のコーチの違いみたいなのを一つ挙げるとするなら、"メタ"についてだと思ってます。メタの理解度に関しては、今回参加したチームのコーチの誰よりも自信がありました。OWLやコンテンダーズを参考にして、今回のチームの構成練習を行いました。

 今回チーム全体として試した構成が
・フルダイブ(ゴリラ/トレ/ソンブラorソルジャーorリーパー/アナ/ブリ)
・キリコゾンビ(ゴリラ/トレ/リーパー/ルシオ/キリコ)
・ラッシュコンプ(ハルトorラマットラ/メイ/シンメorリーパー/ルシオ/バティ)
・ファラマ対策用ラッシュ(ハルトorラマットラ/メイorキャス/シンメ/ソンブラ/ルシオ/バティ)

・オリーサイラリー(オリーサ/バスorタレ爺/ソルジャー/イラリー/バティ)
・オリーサイラリー対策構成(ゴリラ/エコー/ソルジャー/アナ/マーシー)

で、最終的にはダイブとラッシュを中心軸に、特定のマップでオリーサイラリーを採用することになりました。

 オリーサイラリーは対戦相手とのスクリムで見せるだけ見せて、実際にはあまり使いませんでした。初見で対応するのはかなり難しい構成ではあると思いますが、対策をしっかり練れば十分対応可能で、僕らも対策用の構成を用意していました。

 オリーサイラリーは兎に角マクロミクロの両方が求められる上に、個人個人のマクロがとても大事なので、実際使っていたマップでは、なるべく選手各々のポジションを指定していました。

 実際問題として、このオリーサイラリーはそこまで支配的な構成にはならないように感じています。(競技シーンの話)一部のコントロールマップ、新モードのフラッシュポイント等々、機動力が必要になるマップはいくらでもあるので、そのようなマップでオリーサイラリーの採用は厳しいです。現状のOWLでも、構成に関してはかなりばらつきがあります。

 オリーサイラリー自体はコンテンダーズやOWLが始まる前に構成を組んで試しましたが、オリーサイラリー対策構成やファラマ対策構成はOWLを参考にしました。特にファラマ対策に関してはLondon spitfireがとても参考になりました。

 

予選1-3からの決勝トナメ2-1

 今回の大会は、2週にわたって行われました。が、実は予選マップはチーム方針としてあまり力を入れていませんでした。というのも、予選会で決まるのがトーナメント表での位置であり、何敗しても決勝トーナメント進出が可能だったので、決勝マップを中心に練習していました。結果として、予選会は1-3で同率最下位で終わりましたが、決勝トナメで決勝まで進むことが出来たのは良かったと思います。

 ただ、大会直前にバグにより元々予定されていたマップが使用不可になったため、急遽ブリザードワールドがマッププールに入る事になり、それが最後まで不安材料になりました。あのマップは攻撃がスクリムで安定していなかったため、本番に防衛を先に引いて、何とか勝てて良かったです。

 

マップレビュー&チームレビュー(決勝トナメ)

・初戦 ブリザードワールド 対戦相手:Lift UP

 滅茶苦茶鬼門のマップだった。ここさえ突破できればdoradoと南極大陸ではいい勝負が出来ると思ってたので、直前までマップの動きを再確認していました。元々対戦相手のLift upが予選でオリーサイラリー構成を使っていたので、使ってくるだろうなとは思っていました。

どちらも防衛でオリーサイラリー構成を使っていたので、こちらの方が対応がしっかり出来た結果の勝利だったかなと思います。

 

・準決勝 Dorado 対戦相手:V's
 一番自信があったマップ。スクリムの時からかなり調子が良く、試合内容もほぼ完勝と言っていい内容だったと思います。対戦相手はサポラインが強力なチームだったのですが、タンクの方がウィンストンを苦手にしているのか基本的にD.va採用だったので、攻撃でコケなければ勝てると踏んでいました。選手たちはうまく戦ってくれたと思います。こちらのタンクには徹底的にウィンストンを仕込んでいたので、それが花咲いて良かったなと思います。

 

・決勝 南極大陸 対戦相手:ハムカツ

 かなり惜しい戦いでした。元々、スクリムでは苦戦していた相手だったので、決勝も厳しくなるかなと思っていたのですが、直前でのピック変更が活きて1map目を取得できたのがかなり大きかったです。勢いそのまま2map目と行きたかったのですが、途中のコミュニケーションエラーでウェーブを落としてしまい、結果的にはそれが敗北につながってしまったかなと思います。(勿論それだけが敗因ではないです。3map目はなすすべなく負けていますし)

今大会のMVP
 トレーサーかタンクかで迷いましたが、一番はトレーサーがうまくやってくれたかなと、二週目の全マップ通して思いました。特に彼はメイのパフォーマンス、エコーのパフォーマンス等も良かったです。タンクの方も基本的にいろんなキャラをバランスよくやってくれたので、チームとして構成が狭まってしまう苦手マップが発生しなかったのが一番大きかったです。(彼には大きな負荷がかかっていたと思いますが)
 
 勿論、その他のメンバーも素晴らしい活躍をしてくれました。もう一人の相方DPSは基本的に先落ちすることなく、作戦通りの動きを遂行してくれましたし、メインサポートの方は、結成当初から安定したプレーをしていましたし、フレックスサポートの方も、初めは不安定だったポジショニングを、二週間の間によく仕上げてくれたなと思います。

 

今回思った事
 今回の準優勝という結果は、正直なところ僕の力という点での貢献度は少ないです。構成だったりマクロだったり、チームとして重要な部分を僕はメンバーに伝えていましたが、果たして半分も伝わったかどうかは、すごく怪しいです。修正しきれていない課題や、練習中によくあったマクロミスは、本番でも何度かありました。今回の準優勝の結果は、ひとえに選手個人のミクロでの成長が一番大きいと思います。あまり、チームゲームにおいてミクロどうこうを語る事は好きではないのですが、しかし今回のように個人個人のミクロが成熟していないレート制限の大会では重要なのかなと思いました。今後、試験的に取り入れてみたいなと思いました。

 

 それから、今回のチームメンバーおよび、マネージャーの方に特別に感謝したいと思っています。というのも、元々コーチを立てていなかったチームに突然入ってコーチングをするというのは、信用度という面でかなり難点があるからです。信用が無ければ、どれだけ正しいコーチングをしたところで受け入れてもらえませんからね。今回のチームメンバーはすぐに僕の事を受け入れてくれて(正直怖いくらいに)その事にいろいろ考える必要もありませんでした。これは日ごろのチームの雰囲気がそうさせているのだと思いました。ついでに、その信用度を稼ぐための方法をいくつか発見できたので、それも僕の中では収穫ですね。

 僕の中での反省点は、それはまあいろいろあるのですが、ここでは割愛させて一つだけなのですが、どうしてもメンタルケアが苦手ですね。僕の中では勝てると思ってたので、どんな状況でも本番中はかなりリラックスした態度だったんですが、あまり選手たちに気の利いた言葉をかけてあげる事が出来なかったですね。どうしてもメンタルが出やすい競技なので、今後の課題と言ったところですかね。まあ、出来ない事を無理にやる必要は無いですし、僕のキャラとは合っていないので、別のアプローチで改善する必要がありそうですが。

 では、このあたりで筆をおかせていただきます。改めてチームメンバーと僕を誘ってくれたマネージャーに感謝を申し上げます。